(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=110.57円(前営業日比△0.28円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=129.58円(△0.14円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1720ドル(▲0.0017ドル)
ダウ工業株30種平均:35264.67ドル(△162.82ドル)
ナスダック総合株価指数:14788.09(▲72.09)
10年物米国債利回り:1.35%(△0.03%)
WTI原油先物9月限:1バレル=68.29ドル(△1.81ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1731.7ドル(△5.2ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4−6月期米非農業部門労働生産性速報値
前期比 2.3% 4.3%・改
4−6月期米単位労働コスト・速報値
前期比年率 1.0% ▲2.8%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は5日続伸。
前週末の7月米雇用統計や前日の6月米雇用動態調査(JOLTS)を受けて、米連邦準備理事会(FRB)による早期の量的緩和の縮小(テーパリング)観測が高まる中、ドルを買う動きがこの日も継続した。しばらくはもみ合いの展開が続いていた米10年債利回りが一時1.35%台まで上昇したこともドル買いを促し、110.60円と7月14日以来の高値を更新した。
ただ、7月14日の高値110.70円や一目均衡表雲の上限110.73円がレジスタンスとして意識されたこともあり、NY午後はやや伸び悩んだ。
なお米上院はこの日、バイデン大統領と上院超党派グループが合意したインフラ投資法案を賛成多数で可決。バイデン政権の経済対策の柱の一つであるインフラ投資法案は成立に向けて最初のハードルを突破したが、法案成立には下院の可決が必要になる。市場では「米下院での審議はなお曲折が予想される」との声が聞かれた。
・ユーロドルは6日続落。欧州時間発表の8月独ZEW景況感指数が予想を大幅に下回ったことを受けて、NY市場でもユーロ売りが優勢となった。このところの堅調な米雇用指標の結果やFRB高官らのタカ派的な発言で、全般ドル買いが入りやすい面もあり、一時1.1710ドルと3月31日以来の安値を付けた。市場では「同日に記録した年初来安値1.1704ドルが視野に入った」との声が聞かれた。
なお、ユーロ豪ドルは一時1.5931豪ドル、ユーロNZドルは1.6712NZドル、ユーロカナダドルは1.4672カナダドルまで下落した。
・ユーロ円は3日ぶりに反発。21時30分前に一時129.41円と日通し安値を付けたものの、ドル円の上昇につれた買いが入ると129.63円付近まで持ち直した。もっとも、NY時間の値幅は22銭程度と小さかった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、史上最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。米上院はこの日、バイデン大統領と上院超党派グループが合意したインフラ投資法案を賛成多数で可決。法案成立には下院の可決が必要だが、米景気回復を支えるとの期待が浮上し、買いが広がった。素材や資本財など景気敏感株に買いが集まった。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落。米長期金利が上昇したことで、高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出た。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日続落。このところの堅調な米雇用指標の結果やFRB高官らのタカ派的な発言で、FRBがテーパリングに動きやすくなるとの見方から、この日も債券売りが続いた。
・原油先物相場は3日ぶりに反発。感染力の強いコロナ変異株の拡大を警戒した動きが一服し、安値拾いの買い戻しが入った。もっともコロナ警戒感と景気回復期待が交錯する中、一方向に大きく傾きにくい。また、明日に米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計の発表を控え、原油やガソリンの在庫が減少するとの見通しも原油の買い戻しを後押しした。
・金先物相場は4日ぶりに反発。ドル高や米長期金利の上昇を眺めながらこの日も金は売りが先行した。ただ、昨日までの急ピッチでの下げの反動で押し目買いや調整の買い戻しが入ったが、上値は限られた。
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