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2020-02-15 05:14
見通し
週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、買い材料乏しい
Fx-Wave
◆ポンド、買い材料乏しく戻り売りスタンス
◆ポンド、通商協議の難航見込みや利下げ懸念が重し

◆加ドル、利下げを見極めるために経済指標の結果に睨む展開か
(為替情報部・金 星)


予想レンジ
ポンド円 139.00-145.00円
加ドル円 80.50-84.50円


2月17日週の展望
 市場の視線は3月から交渉開始が予想される英国と欧州連合(EU)の通商協議へ向けられ、足元でポンドは方向感が出にくい。

ただ通商交渉が難航するとの見方が強いことや、イングランド銀行(BOE)による利下げ思惑などでポンドは買い材料が乏しく、戻り売りスタンスで攻める方がよさそうだ。

 まず、ポンドの上値を圧迫する大きな要因は通商協議が難航するとの見方。
ジョンソン英首相は「自らが望む内容を得られなければ交渉を打ち切る用意がある」と表明しているのに対し、離脱協議で何度も譲歩したユーロ側も通商協議では強気姿勢を通すつもりで、年内移行期間内での合意は望みにくい。

 次にBOEによる利下げ思惑が再燃する可能性もポンドの重し。
今週発表された10-12月期実質国内総生産(GDP)は前年比+1.1%と、2018年序盤以来の低水準で、四半期の成長率が鈍化したのは2012年半ば以来となる。
通商協議の不透明感もBOEに様子見ムードを強めているものの、何人かのメンバーが国内経済成長のデータに改善が見られない場合、利下げを主張する意向を示しており、3月半ばに就任するベイリーBOE新総裁の下で移行期間内に利下げに踏み切る可能性もある。
来週は1月雇用データや消費者物価指数(CPI)、同小売売上高などの指標に注目。

 また、ジョンソン英首相は中国の華為技術(ファーウェイ)に対し、次世代通信規格「5G」移動通信ネットワークの一部で開発への参画を認めたことで、トランプ米大統領との関係が悪化し、英国と米国の自由貿易協定交渉が懸念されることも、ポンドの戻り売りを強めそうだ。

 加ドルは経済指標の結果を睨みながら、カナダ中銀(BOC)の金融政策を見極める展開か。足元ではBOCによる利下げ思惑が再燃しているが、加経済の回復が警戒感を強めるほど鈍化したとはいえない。
ポロズBOC総裁が明言しているように、政策運営は今後の加経済指標次第であり、来週発表予定の1月CPIや12月小売売上高の結果に注目したい。
7日に発表された1月新規雇用者数変化は市場予想を大きく上回る3.45万人増となり、同失業率も5.5%に改善した。

 中国の新型肺炎の感染拡大が続いているものの、株高が進み、リスク資産の原油が下げ渋るなど、リスクオフムードが和らいでいるが、今後の状況次第では新型肺炎の感染拡大への懸念が再燃し、加ドルの上値を圧迫する要因になる可能性がある。


2月10日週の回顧
 ポンドは買い戻しが優勢。
3月からEUとの通商交渉を控え方向感は鈍く、押し目買い・戻り売りが交錯する相場展開が続いている。
ポンドドルは1.28ドル後半で下げ渋ると、英財務相の交代が財政刺激策への思惑を強め、1.30ドル後半まで切り返し、ポンド円は143円半ばまで持ち直した。加ドルは小動きもわずかに買い戻しが優勢。
金融市場全体で中国の新型肺炎の感染拡大を背景としたリスクオフの動きが強まらず、原油に買い戻しが入ったことも材料され、ドル/加ドルは1.32加ドル半ば、加ドル円は83円前半まで加ドル高に振れた。(了)



最後まで読んでいただきありがとうございました。

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